IPSJ-ONE | 研究者人生を変えるステージ

NEWS お知らせ

2023年3月4日(土) 電気通信大学にて開催しました.

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電気通信大学にて開催される情報処理学会 第85回全国大会の最終日 2023年3月4日(土) 15:30-17:30に IPSJ-ONE を開催しました. IPSJ ONEでは,情報処理学会の各研究会から推薦された選りすぐりの若手研究者が登壇し,最先端の研究を発表しています.

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GENERAL INFO 開催概要

情報処理学会には多数の研究会がある一方,異分野で現在注目されている研究を知る機会は少ない.本企画では,多様な研究分野を垣根なく俯瞰するため,各研究会に対し,優れた研究を遂行しておりプレゼン力も高い,若手を中心とした研究者を推薦する形式で募集し,招待講演者を厳選する.講演内容も,専門家のみならず,高校生,学部生,他分野の聴衆が理解しやすいよう配慮する.本企画を通じて,異分野交流など研究の発展に向けたコラボレーションや展開を作り出していく場の構築を目指す.マスメディア・ネットメディア,動画中継,ステージ演出を含め,研究者の将来にも繋がる情報発信や,人脈形成に向けた多数のアウトリーチを予定している.

主催
情報処理学会
場所
情報処理学会 第85回全国大会
日時
2023年3月4日(土) 15:30-17:30
配信
Youtubeオンライン配信URL

PROGRAM プログラム

講演タイトル 登壇者
オープニングトーク 廣井 慧・青砥 隆仁
みんなの手で創る,人にやさしいIoT 松田 裕貴
人工知能でタンパク質をデザイン ~無限に広がる機能性タンパク質の世界~ 齋藤 裕
2つのAIを戦わせて人の行動を正確に認識する 長谷川 達人
データが可能にするプログラミング学習プロセス理解への新しい視点 谷口 雄太
スポンサープレゼン Unity様
メルカリR4D様
リクルート様
歌詞を理解し,作詞を支援するコンピュータ 渡邉 研斗
親切なセキュリティ技術を目指して 藤田 真浩
プログラミングを自動化するプログラムをつくる 竹之内 啓太
スポンサープレゼン Agileware様
ほぼ日様
Kadinche様
ショートブレイク
ダンス情報処理が創り出す表現の世界 土田 修平
情報技術から取り組む量子ネットワーク・量子コンピューティング 永山 翔太
ソフトウェアの仕組みを無視する攻撃からも秘密データを守るOSを目指して 穐山 空道
「どのように」を考えながらのFPGAシステム設計 今川 隆司
スポンサープレゼン Cookpad様
Humanome様
Tier IV, eve autonomy様
あなたの写真一枚でバーチャルロケ 金森 由博
カードを使って安全に証明する方法~ペンシルパズルを例に~ 宮原 大輝
現実空間を彩る空中像の作り方・使い方 小泉 直也
エンドトーク 廣井 慧・青砥 隆仁

SPEAKER 登壇者 (登壇者氏名五十音順)

システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究会(OS)
穐山 空道
立命館大学
ソフトウェアの仕組みを無視する攻撃からも秘密データを守るOSを目指して
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きちんとパスワードをかけたりプライバシー項目を設定してもなおデータが盗まれてしまう攻撃が驚異を増しています.これらの攻撃ではデータを読み取る際の時間差やデータの実態である電気信号の間の相互作用を利用して秘密データの読み出し,書き換えを実現するため,通常のソフトウェアによる保護では太刀打ちできません.そこでこのような攻撃から秘密データを守るため,これまでのOSの設計の常識を覆す方法でデータの位置を隠し,現在知られている攻撃だけではなくその亜種までも根本的に防ごうという取り組みを紹介します.

システムとLSIの設計技術研究会(SLDM)
今川 隆司
明治大学
「どのように」を考えながらのFPGAシステム設計
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情報処理システムを設計するときには「どんな」処理をするかだけでなく,「どのように」処理するかまでを考えることが重要です.例えば「8個の数の総和を求める回路」という簡単なお題でも,計算の方法や回路の構造を工夫することで,処理速度やノイズ耐性などが異なる様々な回路を考えることができます.システムに課せられる多様な制約の中で「どのような」回路が最適であるかを,時にはコンピュータの助けを借りながら考えることは,システム設計の醍醐味の一つです.本講演では,これまでに関わってきたFPGA関連のプロジェクトを紹介しながら,「どのように」を考えながらのシステム設計の面白さをお伝えできればと思います.

コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会(CGVI)
金森 由博
筑波大学
あなたの写真一枚でバーチャルロケ
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コロナ禍で外出自粛が続き悶々とする日々…気持ちだけでも旅行した気分になってみませんか? あなたの写真を一枚撮って入力すれば,憧れのあの場所の,青空や夕焼けの下のあなたの写真が出てくる,そんな技術を開発中です.手品のタネは,モノの見え方を逆算するニューラルネットです.モノの見え方は,モノの形,質感,それを照らす光で決まります.そこであなたの写真から,身体や服の形,肌や服の質感,あなたを照らす周囲の光を逆算し,青空や夕焼けの下であなたがどう見えるかを計算します.ゆくゆくは,特別な機材なしに映画ばりのバーチャルロケが実現できるようになるかもしれません.

エンタテインメントコンピューティング研究会(EC)
小泉 直也
電気通信大学
現実空間を彩る空中像の作り方・使い方
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SF映画やファンタジー映画には,空中に映像が浮かぶ表現が出てくることがあり,未来や魔法の世界を象徴するものとして見るものを魅了します.このような体験を実現する空中像技術は,実際に少しずつ使われ始めています.これから映画のように楽しい体験を作っていくためには,どんな研究を進めていく必要があるでしょうか?本発表では,これまで取り組んできた空中像技術の作り方や使い方に関する研究を紹介し,これからの可能性を展望します.

バイオ情報学研究会(BIO)
齋藤 裕
産業技術総合研究所
人工知能でタンパク質をデザイン ~無限に広がる機能性タンパク質の世界~
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タンパク質と聞いて,何を思い浮かべますか? 糖質制限? 筋トレ? いえいえ,それだけではないんです! タンパク質は機能性分子として様々な分野で利用されています.医薬品として用いられる抗体,物質生産や汚れの分解を行う酵素,生体内を見える化する蛍光タンパク質など,その用途は数え切れません.産業界には,このようなタンパク質をデザインし,その機能を改良したいという幅広いニーズが存在します.本講演では,私の研究テーマである人工知能を利用した機能性タンパク質のデザインについてご紹介します.

ソフトウェア工学研究会(SE)
竹之内 啓太
株式会社NTTデータ
プログラミングを自動化するプログラムをつくる
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やりたいことをなんとなく伝えるだけでプログラムが自動的に生成される.こんな技術は夢のまた夢だと思っていませんか?実はこのような自動プログラミング技術はソフトウェア工学研究として長年取り組まれているテーマのひとつです.本講演では,自動プログラミング技術の研究動向に加え,自身の研究成果である入出力例を用いたSQLクエリの自動生成について紹介します.また企業でソフトウェア工学を実践する立場として,実際のソフトウェア技術者の先進技術活用に対するフィードバックの一例を紹介します.

教育学習支援情報システム研究会(CLE)
谷口 雄太
九州大学
データが可能にするプログラミング学習プロセス理解への新しい視点
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人は学習によって様々なことを知り,何かをより上手くやるためのスキルを身に付ける.では,学習それ自体をより上手くやるためにはどうしたらよいだろうか?人々の活動をデータに記録し,その分析と現場への情報提供を通じて教育と学習を改善する方法を研究するのがラーニングアナリティクスだ.データ分析から,無自覚な独特のクセを見つけたり,逆に類似する学習の仕方をパターンとして見つけることができる.こういった知見を授業・勉強に活かすことで改善に繋げることを狙っている.この講演ではプログラミング学習を中心にラーニングアナリティクスの研究を紹介する.

ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI)
土田 修平
神戸大学
ダンス情報処理が創り出す表現の世界
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ダンスパフォーマンスに含まれる音楽やモーションは信号波形として捉えることができ,それら信号は情報処理の対象です.情報処理技術を駆使することでダンスを分析し,ダンス分析を通して人の生活をより豊かにする技術を作ることもできます.私はこれまでダンスパフォーマンスに関連する様々な活動を情報処理技術で支援する研究を行ってきました.ダンスに対する情報処理全般を「ダンス情報処理」と定義し,ダンスコンテンツの多様な分析・生成を可能にする研究を進めています.本講演では,ダンス情報処理の魅力を知っていただけるよう幅広く研究を紹介します.

量子ソフトウェア研究会(QS)
永山 翔太
慶應義塾大学/株式会社メルカリ
情報技術から取り組む量子ネットワーク・量子コンピューティング
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量子ネットワークによって実現する分散量子コンピュータや量子インターネットの魅力と構成について講演します.分散量子コンピュータは,スパコンのように,多数の量子コンピュータをクラスター化した大型量子コンピュータです.自在に量子情報を処理するには,このようなネットワーク化が必要になります.量子インターネットは,量子情報を自在に流通させるための新しい通信インフラです.量子コンピュータ同士を繋ぐほか,量子センサーデータの流通や,デジタル技術とは異なる仕組みのセキュリティの実現など,面白い展開が予想されています.以上のような分野概要と,「量子ネットワークシステム」を構成する諸分野についてお話します.

モバイルコンピューティングと新社会システム研究会(MBL)
長谷川 達人
福井大学
2つのAIを戦わせて人の行動を正確に認識する
講演概要閉じる

スマートフォンやウェアラブルデバイスが広く普及したことで,加速度センサ等を用いて人の動作を容易に計測できるようになりました.一方,センサ値は人間には解釈が難しく,センサ値を行動というラベルに変換する行動認識技術が必要です.近年では,AIを用いることで,容易に行動認識を実現することができますが,AIの訓練には多くのデータが必要です.しかも,センサデータは様々な環境で,様々なサンプリング周波数で計測されます.本講演では,2つのAIを戦わせることで,少ないデータでも行動認識の精度を向上させる手法をご紹介します.

セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)
藤田 真浩
三菱電機株式会社
親切なセキュリティ技術を目指して
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セキュリティ技術は利用者を攻撃者から守ってくれる不可欠な技術です.しかしながら,私たちが普段使っているセキュリティ技術の中には,利用者の利便性を必要以上に落とす不親切なインタフェースが提供されている場合があります.私の研究では,セキュリティ技術に含まれるが,多くの利用者が見落としている不親切な設計を見つけ,改善案を出してきました.当日は皆さんが当たり前に使っているであろうパスワード認証等を対象とし,実はそれらに含まれている不親切なインタフェース設計の例とその改善案を紹介します.

ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI)
松田 裕貴
奈良先端科学技術大学院大学
みんなの手で創る,人にやさしいIoT
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私たちの日常には,様々なIoT(インターネットに繋がったデバイス)が溶け込んでいて,生活のいたるところで活躍してくれています.でも,IoTがちょっとズレたことを自信満々に教えてくれる時があって,時々こう思うのです.「IoTって私のこと,分かってくれてないなぁ…」と.そんな経験はないでしょうか?私はあります.本講演では,IoTが「観測」する世界と,人が「知覚」する世界との間にはギャップがあるのでは?ということに焦点を当て,街に住む・訪れる人々の力を借りて情報を集める仕組み(参加型センシング)を応用し,IoTに人々の知覚を教える技術の実現に向けた研究プロジェクトについてご紹介します.

コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)
宮原 大輝
電気通信大学
カードを使って安全に証明する方法~ペンシルパズルを例に~
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次のシナリオを考えよう.パズル名人のVさんは,ある雑誌に掲載された数独パズルが解けず,雑誌の編集長Pに問い合わせた.もちろんPは答えがあることを知っているが,答えそのものをVに教えるわけにはいかない.この状況は,ゼロ知識証明という答えの存在だけを証明する暗号技術によって解決できる.本講演では,このゼロ知識証明を通常のコンピュータではなく,物理的なカード組を用いて実現する「カードプロトコル」を紹介する.その手順は非常にシンプルであり,前提知識を必要としないため,ゼロ知識証明のコンセプトを理解してもらう教材としての価値がある.加えて,様々な未解決問題が派生して生まれ,理論的にも興味深い.

自然言語処理研究会(NL)
渡邉 研斗
産業技術総合研究所
歌詞を理解し,作詞を支援するコンピュータ
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ポピュラー音楽において「歌詞」は「言葉」を通して感情やメッセージを伝えるための重要な要素です.しかし「歌詞」と「我々が普段使う言葉」の性質は大きく異なります.具体的には,歌詞は(1)テーマやストーリー展開,押韻・反復・倒置・比喩などの「言語の性質」と(2)メロディ・リズム・曲調に合わせた単語選びという「音楽の性質」を併せ持ちます.つまり,コンピュータに歌詞を理解させるためには,このような歌詞特有の性質を教えてあげる必要があります.本講演では,歌詞特有の性質を学習したコンピュータが人間と協調的に作詞を支援することができる歌詞情報処理技術について紹介します.

MC 司会者

廣井 慧
京都大学
青砥 隆仁
Optech Innovation合同会社

SPONSOR スポンサー

プラチナスポンサー

Unity
Mercari
Agileware
ScienceMagic
Cookpad

ゴールドスポンサー

Recruit
Denso it lab
Kadinche
Tier4
Eve autonomy
Humanome

シルバースポンサー

444
Nict

IPSJ-ONE 2023 企画・実施委員会

委員長 廣井 慧(京都大学)Web
副委員長
  • 青砥 隆仁(Optech Innovation)
幹事
  • 石畠 正和(NTT)Web @m_ishihata
  • 安積 卓也(埼玉大学)
  • 増田 豊(名古屋大学/JSTさきがけ)
  • 山田 渉(NTTドコモ)
メンバー
  • 岩本 拓也(サイバーエージェント/大阪大学)
  • 大渡 勝己(AIアスリート)
  • 川村 一志(東京工業大学)
  • 鈴木 秀和(名城大学)
  • 角田 啓介(デロイト トーマツ コンサルティング)
  • 椿 真史(産業技術総合研究所)
  • 長谷川 彩子(NICT)
  • 深山 覚(産業技術総合研究所)
  • 増村 亮(NTT)
  • 松原 正樹(筑波大学)
  • 宮下 令央(東京大学)Web
  • 毛利 考佑(広島市立大学)
  • 簗瀬 洋平(ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン)
  • 湯田 恵美(東北大学)
  • 吉田 則裕(立命館大学)
  • 渡邉 拓貴(北海道大学)
主催 情報処理学会 Web@IPSJcom

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